博士課程に進学する学生であれば、日本学術振興会 特別研究員(DC1・DC2)(通称 学振、がくしん)の申請書を申請すると思います。学振の申請書を提出する資格がある人が、申請をしない理由はないので、絶対に申請をするべきです。この申請書を完成に近づけ…
博士課程に進学を予定している学生であれば、日本学術振興会 特別研究員(DC1・DC2)(通称 学振、がくしん)の申請書を申請すると思います。博士課程で申請する資格があれば、学振の申請書を書くことによって、自己分析や研究の計画力、研究への理解のブラ…
SciSpaceとは? 学生や研究者にとって、論文を読むという作業は過去の知見を得るうえで非常に重要な活動です。一方で、論文を読みなれていない学生にとっては、論文を読んで理解するということは少しハードルがあると思います。 こういった論文を読みなれて…
博士課程に進学を予定している学生であれば、日本学術振興会 特別研究員(DC1・DC2)(通称 学振、がくしん)の申請書を申請すると思います。むしろ博士課程で申請する資格があれば、学振を出さないというのは、資金を得る貴重な機会を逃すという点でも、申…
学術論文と卒業論文や修士論文のページ数が全然違うのはなぜ? 理系や化学系では、一般的な学術論文はletterやcommunicationといわれる短いものであれば、1~4ページ程度、Full paperといわれるような研究成果を丁寧にまとめたもので、長くて10ページ程度であ…
博士課程は博士号を取得するための最後のステップですが、最近は博士課程の実情も正しく学生に伝わるようになり、特に日本ではやる気のない学生が博士課程に進学するというケースは、まれになってきていると思います。ただ、博士課程は通常でも3年間と比較的…
化学試薬 化学反応では、他の物質を合成、測定、検出するために使用される物質のことを試薬という。つまり化学では試薬とは、「化学反応を起こさせるために系に加える物質や化合物、もしくは反応が起きているかどうかを確認するために加える物質や化合物」で…
研究活動を行ううえで、重要なのが文献や論文の調査です。論文の検索などを効率よく行うことができれば、研究の効率の向上に繋がります。研究においては、論文そのものが書いていることも重要ですが、その論文が引用している論文、その論文を引用している(被…
光触媒による窒素からアンモニアの合成の研究 光触媒による窒素の還元によってアンモニアを合成する方法の実験に関する文献の紹介です。光触媒や電気触媒によるアンモニア合成反応は、まだ収率が低いため難しい点があるのですが、こういった研究で注意するポ…
ElicitというAIを使った、論文検索、論文を引用して質問回答生成、論文要約自動生成ができるサイトの使い方や特徴を紹介しています。
公開されてから、その機能が話題になっているChatGPTですが、その機能のスゴさを知っている人は、卒業論文(卒論)や修士論文(修論)でも使おう、もしくはすでに使っている人がいるのでは、ないでしょうか? 特に理系の卒論、修論の執筆の際にchatGPTを使う際の…
最近SNSなどでも話題になり、もはや知らない人はいないくらいのAIツールがChatGPTです。 使い方は人それぞれですが、例えば大学の学部のレポート課題を入力すると、そのレポートの文章(のようなもの)が出力されます。 さて、本題ですが、トピックは令和6年度…
天然ガスの主成分であるメタンを他の化学物質に変換することに関する論文です。 Critical impacts of interfacial water on C–H activation in photocatalytic methane conversion Commun Chem 6, 8 (2023) メタンは強いC-H結合(結合解離エネルギー:439 kJ…
YouTube scientist であるYoutuberのSimon Clarkが博士課程に進学(D進)してはいけない理由を解説している動画です。動画投稿は2018年4月で、今の世界状況はさらに博士課程への進学のリスクが高まっている懸念もあるかもしれません。 博士課程を意識している…
卒業論文や学会発表の場面で、研究背景やイントロダクションとして、既報の論文のグラフのデータを引用したい場面があると思います。もちろん適切に引用すれば、そのまま画像を使ってもいいのですが、 ・元の画像の画質が悪い・2つの以上のグラフ画像の内容…
この記事は修士課程から博士課程への進学(D進)をやめるべきというテーマで執筆しています。 どうしてこの記事を執筆したのか、実際は筆者はどう感じているのかは、最後に書いていますので、興味のある方は、そちらも拝読ください。 博士課程へ進学する理由と…
修士課程・博士課程で専門に関する能力やスキルが身につくことは当然でしょう。例えば有機系の研究室であれば、有機合成のスキルや、TLCやNMRで化合物の合成を追跡したり確認したりするといった専門の分析スキルなどが身につくでしょう。 その一方で、就活や…
大学の教員はもちろん、大学院生であっても、大学の若手教員の待遇が悪いという話を聞いたことがある人は多いと思います。例えば、長時間の労働や、研究以外の仕事や雑用、業務の増加や押しつけなどがあり、その影響で論文などの研究成果を出せてない人もい…
NMRスペクトル (NMRチャート)は有機化合物の同定において、非常に有用で強力なツールであることは、化学に携わったことがある人にはよく知られていることです。 一方で、化学やNMRの初心者にとっては、NMRスペクトルはハードルが高いものかもしれません。そ…
博士課程の学生はうつ病のリスクが高い 博士課程の学生が、うつ病などの精神障害などを患うリスクが他の職業の方より高いということは、世界各国の調査結果が論文などでも報告されています。 最近は多少は世間の見る目や理解も変わっており、博士課程の間に…
1年で多くのニュースがありますが、各業界や界隈でそれぞれ注目されたニュースがあると思います。研究などでは、各分野で注目された論文などもあるはずです。 今回は、compoundchem.com が化学界の2022年のビッグ化学ニュースを発表していましたので、ここで…
群論と対称操作・対称要素 恒等操作 n回回転 鏡映 (反射) 反転操作 回映 分子の点群 点群を決めるフローチャート C1点群 C∞v点群 D∞h点群 Td点群・Oh点群・Ih点群 群論と対称操作・対称要素 分子の対称性は、分子の物理的性質や光学的性質に影響を与え、反応…
錯体の配位数 配位子の数は中心金属の配位数という。固体の場合と同じように、化合物によって配位数はさまざまな値をとる。配位数の最大は12である。 錯体の配位数を決定する要素は、主に以下の3つである。 中心原子、中心イオンの大きさ 立体障害:配位子間…
大学図書館活用術 大学に在籍している方は勉強やレポート、研究で利用しなければもったいないのが、大学の図書館です。図書館というと本を借りる場所というイメージがある人もいると思いますが、他にも活用方法があります。 大学によって、サービスが異なる…
式量電位 標準電極電位()は、標準状態における電位の値である。これは、化学種の活量が1の場合であることを意味している。一方で、半反応の電位は、溶液の条件によって変化する。 例えば の反応の標準電極電位は1.61 Vである。しかしながら、実際には溶液に…
錯形成反応 多くの金属イオンは、さまざまな配位子(錯形成剤)と平衡にある場合、ほとんど解離しない錯体を形成する。この錯形成を上手に利用し、ターゲットではない反応を遮蔽することで、錯体を分析化学に利用することができる。つまり、多くの金属イオン種…
調和振動子 波動方程式を用いる例として有名なものに調和振動子がある。 調和振動子とは、バネを用いる際の実験や計算でよく使われるフックの法則に従って、位置エネルギーが上昇すると平衡点へ戻すような力が働き振動するものである。 化学では、二原子分子…
熱力学で重要な"系" 熱力学では、系と、その系を決める境界を正しく考えておくことが重用である。 熱力学の系とは、注目する物理空間の任意の3次元領域のことをいう。通常は一度に一つの系だけを考え、これを系と略して呼ぶことが多い。他の部分は系の周囲と…
二粒子系の波動方程式 二粒子系の波動方程式は次のように考えることで、粒子1個の問題として取り扱うことができるようになり、簡単になる。 二粒子系 質量がとの2個の粒子が、それぞれ速度とをもっている。そして、位置エネルギーで運動しているとする。 こ…
ネルンストの式 電気化学や分析化学において、電極電位を考えることが必要になることが多い。 標準電極電位は酸化体と還元体などの、全ての化学種の活量が1の場合である。標準電極電位は記号はで表されることが多い。 この標準電極電位が決められた後、ネル…