化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

理系の筆者が化学系の用語や論文、動画、ノウハウなどを紹介する化学ブログ

ゼミ資料の参考にしたいコンサルのスライドデザイン

ゼミ・抄読会・輪講・輪読の資料

理系の研究室に入ると、ゼミ、抄読会、輪講、輪読、論文紹介などの研究室によっていろいろな名前がつけられていますが、いわゆるゼミが行われます。
内容の1つとしては、教科書や論文などを担当が読み込み、それを発表するというものです。
このゼミの発表の際に、Wordなどでレポートのような形式にまとめるレジュメを用いるタイプと、Powerpoint(パワーポイント)などのスライド資料にまとめるタイプがあります。
今回はスライド資料のタイプに焦点を当てます。

どういったパターンが求められているかは、研究室にもよりますが、ここでは経済産業省のサイトに公開されている委託調査報告書を紹介します。

委託調査報告書 (METI/経済産業省)

リンク先の報告書の一覧から、主に政策の参考や土台とするために様々な企業などに委託した調査の資料を見ることができます。委託先を見ますと、最近就職先としての人気も高い戦略系コンサルティングファームなども多くあります。

そのため、定期的にSNSなども取り上げられることがあります。

ここでは理系寄りのテーマである "2050 年カーボンニュートラル実現に資する 革新的技術の研究開発・社会実装に係る 構造転換効果と国際競争力等に関する調査分析"を見てみます。
資料のリンク先は下記になります。また、以下の資料は全て下記のリンク先の資料より引用します。

https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2022FY/000508.pdf

公開されている資料(情報)ですが、社会人が資料をまとめ、この資料の対価として報酬を得ているものと思いながら見てみてほしいと思います。

 

資料の最初で本プロジェクトの全体像が示されています。
そして全体像で示していた視点から、論点や調査分析の結果と示しています。

その後では、エネルギー、マテリアル、CO2のチェーンなどはBCGの分析資料をベースにしたようですが、複雑な繋がりを綺麗に示しています。
こういった繋がりに関しては、文章や口頭でも示すことができますが、スライドのように図のような形で示したほうがわかりやすい部分の1つだと感じるのではないかと思います。

グリーン水素製造についても、文字数を使い読んでわかるように解説がついていますが、主要な技術を3つに分けて整理しています。
また資料を作成する人などにもよると思いますが、伝えたいメッセージを一番上に書いていることがわかります。
また赤文字を強調に使う人も多いですが、赤文字だけが強調の方法ではないこともよくわかります。

特許に関する資料ですが、こういったグラフを用いて特許の日本の立ち位置という観点からまとめています。

興味をもったら、実際にこういった資料を活用してもらいたいと思います。