電気化学
式量電位 標準電極電位()は、標準状態における電位の値である。これは、化学種の活量が1の場合であることを意味している。一方で、半反応の電位は、溶液の条件によって変化する。 例えば の反応の標準電極電位は1.61 Vである。しかしながら、実際には溶液に…
ネルンストの式 電気化学や分析化学において、電極電位を考えることが必要になることが多い。 標準電極電位は酸化体と還元体などの、全ての化学種の活量が1の場合である。標準電極電位は記号はで表されることが多い。 この標準電極電位が決められた後、ネル…
ハーフセルとフルセル リチウムイオン電池やポスト・リチウムイオン電池の研究開発において、ハーフセルとフルセルが使われる。 ハーフセルは正極や負極にLiなどを用いたセル(電池)である。 フルセルは正極と負極の両方に通常の電極材料が用いられているセル…
標準水素電極 25℃において、電池内のすべての物質が105Paで活量が1、電流が流れていない状態を標準状態という。H+イオンが関与する反応では pH = 0 (近似的には1 mol の酸)の条件である。 電極の電位は標準電極を基準として、測定される。電極電位の基準とし…
銀塩化銀電極(Ag/AgCl)と可逆水素電極(RHE)の電位の換算式 銀塩化銀電極(Ag/AgCl)と可逆水素電極(RHE)の電位はpHの影響を考慮して、次の式で換算することができる。 E(RHE) = EAg/AgCl + 0.059 pH + EoAgAgCl またEoAgAgClは25℃では次の値である。 EoAgAgCl …
電気化学とは 電気化学とは、物質の化学変化と電気エネルギーとの関係や、化学エネルギーと電気エネルギーとの変換の関係に関する分野である。 界面電気現象、電離状態、物質の導電現象、半導体、電池、電極反応、水溶液の溶融塩の電解、非水溶媒中での酸化…
電極を呼ぶ際のカソード、アノード、陽極、陰極、正極、負極について解説し、まとめています。
電位の貴と卑 電位を比較するときに"貴"と"卑"と表現することがある。 一般的に貴は身分や位などが高いことを表し、卑は身分などが低いことを表す。 化学でもこの"貴"と"卑"が高低を表す際に利用されることがあり、例えば、貴金属と卑金属といった言葉はよく…
ダニエル電池 硫酸銅などの銅の塩を含む水溶液に銅電極、硫酸亜鉛などの亜鉛の塩を含む水溶液に亜鉛電極を浸した二液式の電池である。 また、多孔質隔膜によって、両方のイオン伝導体を隔てている。この多孔質隔膜としては、素焼き板などの多孔性磁器、半透…
電池式の書き方 電池式とは、電池の構造を表した式である。電池図ということもある。 左側に負極、中央に電解液、右側に正極を書き、その間を|で隔て、一番左に(-)、一番右に(+)を書く。 正極と負極の活物質は、電極を書く場合も、電解液中の物質を書く場合…
ボルタ電池 銅 (Cu) と亜鉛 (Zn) を電極として、希硫酸に浸したときに成り立つ電池がボルタ電池として知られている。銅が正極、亜鉛が負極となる。 これは、1800年頃にボルタが考案したため、ボルタ電池といわれている。また、ボルタ電池は、一定の電流を取…
導体と不導体 物質は電気を通すかどうかで、大きく3つに分けることができる。電気を通す物質は導体 (conductor) といわれる。また電気を通さない物質は不導体、絶縁体 (insulator) といわれる。また、電気伝導性が導体と絶縁体の中間である物質は半導体とい…
電池について 化学エネルギーを電気エネルギーに変換する電力源として、電池 (battery) と燃料電池 (fuel cell) がある。 電池は一般的に電極活物質などすべてが電池内部に収納されている。一方で、燃料電池は燃料電池の外部から反応物質が供給される仕組み…
ボルタンメトリーとは ボルタンメトリー(voltammetry)とは試料溶液の中へ作用電極と参照電極を設置し、この2つの電極間に電圧を加え、対応して流れる電流と電圧の関係を調べる方法の総称である。ここで作用電極とは、酸化還元の挙動を観測する電極であり、白…