化学徒の備忘録

化学系の用語や論文をわかりやすく紹介していきます

実験・操作

ガスバーナーの正しい使い方【中学校理科】

中学校の理科の実験で加熱に使うガスバーナーの正しい使い方についてです。 ガスバーナーは、空気調節ねじとガス調節ねじの2つのねじがありますが、上のねじが空気調節ねじ、下のねじがガス調節ねじという構造になっています。 また、ガスバーナーの炎が赤い…

有効数字の解説

有効数字について 実験における有効数字とは、計測値で意味のある桁数までの数値のことである。つまり有効数字は誤差を含む位より上の位にある有意義な数字である。 例えば、計測値が12.3 gであるとき、有効数字は3桁である。 しかしながら、計測器に目盛り…

含浸法と吸着法・ポアフィリング法・蒸発乾固法・単純湿潤法・スプレー法の解説

含浸法 金属粒子を触媒として用いる場合、酸化ケイ素 (シリカ) や、酸化アルミニウム (アルミナ) などの耐熱性を有する酸化物粒子上に金属粒子が分散したものが用いられる。 このとき使用される 酸化物粒子のことを担体という。この担体の役割は、金属粒子の…

フェーリング反応 (アルデヒドの検出反応) の解説

フェーリング反応とは フェーリング液の銅(Ⅱ)イオンが、アルデヒドや還元糖による還元によって酸化銅(Ⅰ)の赤色沈殿を生じる反応のことをフェーリング反応という。 アルデヒドや還元糖の検出や定量に利用される。 1848年にドイツのフェーリングが考案したため…

銀鏡反応の手順・反応式の解説

銀鏡反応とは 銀鏡反応 (silver mirror reaction) は還元性有機化合物の検出反応の一つである。Tollensの反応ともいわれる。銀鏡反応を用いる検出法を銀鏡試験という。銀鏡反応を用いてアルデヒドの検出が行われる。 また、銀鏡反応によって金属イオンが析出…

再結晶と再結晶による物質の精製について

再結晶とは 結晶性物質が溶液や融体からふたたび結晶として析出する現象を再結晶という。また、このための操作のことも再結晶 (recrystallization) という。 再結晶は結晶性物質を適当な溶媒に溶解し、温度、濃度、溶媒の組成、共存する他の物質などによる溶…

ゾルゲル法の解説

ゾルゲル法とは コロイドなどの微粒子が溶液中に分散したゾル状態から、流動性のなくなるゲル状態を経て、固体物質を得る合成方法をゾルゲル法 (ゾル-ゲル法、sol-gel method)という。セラミックスやガラス、金属酸化物などの合成に用いられる。 一般的に粒…

マイクロ波合成と伝導加熱・誘電加熱について

マイクロ波合成とは 混合酸化物などの固体材料をつくる際にマイクロ波 (マイクロウェーブ) が使われるようになった。マイクロ波とは、波長の範囲が約1 mから1 mm、周波数の範囲が300 MHz から300 GHzの電波をさす。 マイクロ波合成では、主に反応速度を速く…

回分操作・連続操作・半回分操作と槽型反応器・管型反応器について

工業的に利用される反応装置の構造と操作法は非常に複雑である。これを理解するために、基本的な操作法と、反応器の形状について紹介する。 反応器の操作法 反応器の操作法は大きく分けて回分操作、連続操作、半回分操作の3つに分類することができる。 回分…

ヨウ素酸化滴定とヨウ素還元滴定について

2種類のヨウ素滴定法 ヨウ素滴定は酸化還元滴定のうちの1つであり、ヨウ素滴定には2種類の方法がある。ヨウ素の酸化作用を利用する滴定を、特にヨウ素酸化滴定 (直接滴定、ヨージメトリー、iodimetry)という。ヨウ化物イオンの還元作用を利用する滴定を、ヨ…

TLC・薄層クロマトグラフィーのRf値、吸着剤、展開法、検出について

薄層クロマトグラフィー・TLCとは 薄層クロマトグラフィー(thin-layer chromatography, TLC)はガラス板やアルミニウム箔などの支持体の上に微粒子担体を均一に塗布して固定相とし、適当な溶媒を移動相として、物質を展開、分離するクロマトグラフィーである…

化学実験を行うときの注意事項について

化学実験を行うときの注意 化学実験は危険を伴う作業である。そのため化学実験を行うときは、実験を行う前、実験中、実験後などでそれぞれ行っておくべきことや注意事項がある。 注意事項について簡単に列挙していく。 化学実験を行う前の準備 実験内容につ…

お茶からのカフェインの分離の方法

カフェインについて 緑茶や紅茶、コーヒーにはカフェインが含まれている。他にも量は少ないですが、カカオの実や、マテの葉、ガラナの種などの様々な植物に含まれてる。このカフェインはアルカロイドという種類に分類される。 カフェインは眠気を誘発するア…

沈殿法について

沈殿法について 沈殿法は、溶媒の中に溶解している溶質を沈殿粒子として取り出す合成手法である。沈殿粒子を得るためには、溶液を不飽和な状態から過飽和な状態にし、結晶核の生成と成長を促して、沈殿粒子化する必要がある。溶液を過飽和な状態にする方法は…

ファヤンス法(塩化物イオンの定量法)について

水道水は塩素殺菌されている場合が多い。こういった水道水は多くの塩化物イオンを含む。 こういった溶液に含まれている塩化物イオンを定量する方法として、ファヤンス(Fajans)法が知られている。 ファヤンス法について ファヤンス法は次の流れで行う。 まず…

水熱合成法の特徴についての解説

水熱合成法について 100 °C以上かつ1気圧以上の高温高圧の反応条件下で溶媒として水が反応に関わる化学反応のことを水熱反応という。この水熱反応を利用して、物質を合成する方法を水熱合成法もしくはハイドロサーマル法(hydrothermal synthesis)という。 余…

6Nの塩酸の調製方法

塩酸の希釈 塩酸を希釈する場面、実験をしているとよくあると思います。 特に古い文献で見かけるのが6Nの塩酸を使うといった場合です。このNは規定度を表していて、溶液1L中の溶質のグラム当量数のことです。モル濃度(mol/L = M)に酸やアルカリの価数をかけ…