化学徒の備忘録

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お茶からのカフェインの分離の方法

カフェインについて

緑茶や紅茶、コーヒーにはカフェインが含まれている。他にも量は少ないですが、カカオの実や、マテの葉、ガラナの種などの様々な植物に含まれてる。このカフェインはアルカロイドという種類に分類される。

カフェインは眠気を誘発するアデノシンの役割を阻害することで、眠気を抑える効果があるとして知られている。他の作用としては、血管が縮んだり、広くなったりする作用や筋肉を痙攣しやすくさせる効果や利尿作用もある。

このカフェインは家でできるような簡単な実験でも分離することができる。夏休みの自由研究のにもなるかもしれません。

カフェインの昇華性を利用する方法

まずは、準備としてお茶の葉をすりつぶす。すりつぶすには乳棒と乳鉢を使うと簡単にできる。これを乾燥させておく。その方法としては、お茶の葉を和紙などで包みビンの中に乾燥剤のシリカゲルと一緒に入れておくといい。
次にホットプレートにアルミニウム箔をかぶせて、約1 gの乾燥したお茶を薄く広げる。お茶の上に容器をかぶせる。ろうとの先端を脱脂綿で塞いだものが向いている。
ホットプレートの表面の温度が180℃になるように調節しながら加熱する。お茶に含まれるカフェインが昇華して、容器の内側に付着する。

ホットプレート以外を使う方法として、磁器の皿に乾燥したお茶を広げ、ガラスのサラダ用の鉢などでふたをし、ガスコンロの上に魚焼きの網などを載せて加熱すると、カフェインが昇華して、同様に容器の内側に付着する。

 カフェインを抽出により分離する方法

別の方法として、カフェインが熱湯に溶け出すことを利用して抽出する。この方法ではカフェインと同時に、大量のタンニンが抽出される。そのためカフェインとタンニンからカフェインのみを分離する必要がある。

お茶の葉10 gを加熱できる容器に入れ、そこに水 100mLを加えて約 10分沸騰させる。その液を冷やし、ガーゼでろ過する。

このろ液は、カフェインとタンニンが混ざっている。そのため、ろ液に10%塩化スズ(Ⅳ)の水溶液を加える。

タンニンは、広く植物中に存在する芳香族化合物でありフェノール性水酸基をもつ。タンニンは金属イオンとの間で沈殿ができるためこれを利用する。

新たに塩化スズ溶液(Ⅳ)を加えても沈殿ができないところまで、塩化スズ(Ⅳ)溶液を加える。最後に生じた沈殿をろ過によって取り除くことによりタンニンを分離できる。ただし塩化スズを簡単に手に入れることが難しいかもしれない。