化学徒の備忘録

化学系の用語や論文をわかりやすく紹介していきます

量子化学

分子の基底状態・励起状態と光の吸収

基底状態と励起状態 分子は通常、最も安定な電子配置の状態で存在する。この状態はエネルギー的には最も低い状態であり、この状態を分子の基底状態という。 基底状態にある分子が光エネルギーを吸収すると、高いエネルギー状態である励起状態となる。この基…

光(電磁波)のエネルギーと波長の関係

光(電磁波)のエネルギーと波長の関係 光(電磁波)のエネルギーと波長の間には次の関係があることが知られている。 ここでは、光(電磁波)のエネルギーを、プランク定数を、振動数を、波長を、光の速さをとしている。 上の式から次のことがわかる。 ・波長が大…

パウリの排他原理とは

パウリの排他原理 パウリの排他原理とは、1つの原子内では、2個以上の電子が量子数で表されるエネルギーやスピンなどが同じ状態を同時にとることはないという原理のことである。 パウリの排他原理以外にパウリの原理やパウリの禁制則、パウリの禁制原理、パ…

波動関数・波動関数の性質・満たす条件の解説

波動関数とは 電子や原子、分子、分子集団、結晶などの状態を量子力学的に解く場合、シュレーディンガーの波動方程式を考える。 波動関数は、このシュレーディンガーの波動方程式の解である。 一般的に、波動関数はで表される。 波動関数は、実験からその値…

シュレーディンガーの波動方程式 (シュレーディンガー方程式) の解説

シュレーディンガーの波動方程式・シュレーディンガー方程式 電子は粒子としての性質と波としての性質をもっている。 そのため、シュレーディンガーは電子の運動に対して、波の運動を表す式を適用した。 このシュレーディンガーが導出した方程式は、シュレー…

一次元の箱の中の粒子 (井戸型ポテンシャル) の固有関数とエネルギーの導出

一次元の箱の中の粒子の固有関数とエネルギー 厳密にシュレーディンガー方程式を解くことができる例として、一次元の箱の中の粒子に対する問題がある。 この一次元の箱の中の粒子のモデルは、鎖状ポリエンに対する定性的なモデルとして用いることができる。 …

全軌道角運動量・スピン角運動量・スピン軌道相互作用とフントの規則の解説

1電子の場合は、主量子数、全角運動量量子数、磁気量子数、スピン量子数が電子を表します。一方で、2電子以上の場合の表し方について整理します。 全軌道角運動量:L 全軌道角運動量は1電子の軌道角運動量 lを組み合わせたものといえます。その組み合わせ方は…

軌道と主量子数・全角運動量量子数(方位量子数)・磁気量子数・スピン量子数の意味

軌道とは 量子数とは 主量子数について 全角運動量量子数 (方位量子数) について 磁気量子数について スピン量子数について 電子1つの量子数での表し方 軌道とは ここでいう軌道とは電子の軌道です。各軌道は軌道角運動量と対応しています。 各軌道の意味に…