量子化学
光電効果 光電効果とは、物質に光が当たったときに、光のエネルギーが消費され、電子が放出される現象である。このとき、物質の外部に飛び出した電子は光電子といわれる。また、気体の原子や分子などから光電子が放出されイオンになる過程を光イオン化という…
時間に依存しないシュレーディンガーの波動方程式 ポテンシャルが時間に依存しない場合、波動関数を時間のみに依存する部分と場所のみ依存する部分に分離して次のように書くことができる。 この式をシュレーディンガーの波動方程式 (シュレディンガーの波動…
波動関数と期待値 波動関数が規格化されている場合、次のように波動関数の二乗を全空間において積分したものは1となる。 このとき、をの複素共役とすると、演算子の期待値は次のように求めることができる。 固有値・固有関数・固有方程式 演算子を波動関数に…
粒子のシュレーディンガーの波動方程式の導出 物質の波動を記述する波動方程式がシュレーディンガー方程式 (シュレディンガー方程式)である。 量子力学的な粒子の波動方程式としてのシュレーディンガー方程式を導出する。 まず、波動は場所と時間の関数で表…
物質波とド・ブロイの関係式 量子力学や量子化学では物質波という”物質は粒子である”とともに”物質は波である”という二重性が重要となる。 この物質の粒子と波の二重性を表す式が、粒子として見たときの運動量ベクトルを、波として見たときの波数ベクトルを…
基底状態と励起状態 分子は通常、最も安定な電子配置の状態で存在する。この状態はエネルギー的には最も低い状態であり、この状態を分子の基底状態という。 基底状態にある分子が光エネルギーを吸収すると、高いエネルギー状態である励起状態となる。この基…
光(電磁波)のエネルギーと波長の関係 光(電磁波)のエネルギーと波長の間には次の関係があることが知られている。 ここでは、光(電磁波)のエネルギーを、プランク定数を、振動数を、波長を、光の速さをとしている。 上の式から次のことがわかる。 ・波長が大…
原子の電子を考えるうえで重要なパウリの排他原理について意味や歴史的背景を解説しています。
波動関数とは 電子や原子、分子、分子集団、結晶などの状態を量子力学的に解く場合、シュレーディンガーの波動方程式を考える。 波動関数は、このシュレーディンガーの波動方程式の解である。 一般的に、波動関数はで表される。 波動関数は、実験からその値…
シュレーディンガーの波動方程式・シュレーディンガー方程式 電子は粒子としての性質と波としての性質をもっている。 そのため、シュレーディンガーは電子の運動に対して、波の運動を表す式を適用した。 このシュレーディンガーが導出した方程式は、シュレー…
一次元の箱の中の粒子の固有関数とエネルギー 厳密にシュレーディンガー方程式を解くことができる例として、一次元の箱の中の粒子に対する問題がある。 この一次元の箱の中の粒子のモデルは、鎖状ポリエンに対する定性的なモデルとして用いることができる。 …
1電子の場合は、主量子数、全角運動量量子数、磁気量子数、スピン量子数が電子を表します。一方で、2電子以上の場合の表し方について整理します。 全軌道角運動量:L 全軌道角運動量は1電子の軌道角運動量 lを組み合わせたものといえます。その組み合わせ方は…
量子化学を学ぶうえで重要な軌道と主量子数・全角運動量量子数(方位量子数)・磁気量子数・スピン量子数の意味について丁寧に解説しています。