化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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【量子化学基礎】エネルギー量子と電磁波の基本式

エネルギー量子

プランクは、熱放射のスペクトルと温度について研究を行い、電磁波(光)が物質に出入りするときのエネルギーの受け渡しの大きさEが光の振動数\nuに比例する、飛び飛びの値しか許されないと仮定すると、実験結果と一致することを発見した。つまり、エネルギーEは、どんな値でもとることができるわけではなく、振動数\nuに比例するエネルギーh \nuの整数倍に一致する値だけをとることができる。

これを式にすると次のようになる。

E = nh \nu

ここで、nは整数、hはプランク定数である、プランク定数hの値はh= 6.6261 \times 10^{-34} \rm{Js} である。

h \nuは振動数\nuの光に関係したエネルギーの粒と考えることができる。このh \nuのことをプランクのエネルギー量子ということがある。

電磁波の基本式

光を波として考えるとき、波長とは波の一番高い頂点から次の頂点までの距離であり、振動数は1秒間に波が上下に振動する回数である。光の波が1回振動する距離\lambdaと1秒間の振動数\nuの積\lambda \nuは、光が1秒間に進む距離である光速度cに等しい。

この関係を式にすると以下のようになる。

\lambda \nu = c

この関係式を電磁波の基本式ということがある。

この関係式は電磁波以外の一般的な波にも適用することができ、波の速度をvとすると以下のようになる。

 \lambda \nu = v

これを波の基本式ということがある。