時間に依存しないシュレーディンガーの波動方程式
ポテンシャルが時間に依存しない場合、波動関数
を時間のみに依存する部分
と場所
のみ依存する部分
に分離して次のように書くことができる。
この式をシュレーディンガーの波動方程式 (シュレディンガーの波動方程式) に代入して、両辺を
で割ると、次のようになる。
は時間
だけの関数であるため、偏微分を普通の微分に置き換えることができる。
また、この式は両辺ともエネルギーの次元であり、左辺はのみの関数であり、右辺は
のみの関数である。よって、この式が任意の
と
で成り立つためには、両辺は
と
に依存しない定数である必要がある。
両辺がエネルギーの次元であるため、エネルギーに対応する定数に等しいとおくと、右辺からは
に関する次の方程式が得られる。
これが時間に依存しないシュレーディンガーの波動方程式である。系のエネルギー固有値を求める場合に、この時間に依存しないシュレーディンガー方程式が使われることがある。
また、エネルギー演算子であるハミルトニアンに対する固有方程式と考えると、次のように書くことができる。