ホール効果
電流の流れている物質に磁束密度の磁場中においたとき、荷電粒子がローレンツ力を受けることで、電流と磁束密度のどちらにも直交する方向に電場が生じる効果をホール効果という。
生じる電場は、金属片の磁場方向の厚さをとすると、ホール係数をとすると、次のように表すことができる。
このとき生じる電位差をホール電圧という。
ホール係数 (ホール定数)
ホール係数 (ホール定数) は金属の種類や温度に依存して、異なる値となる。また、ホール係数は、単位体積中の伝導電子数と電子の電荷、散乱係数によって、次のように表される。
散乱係数は高純度のSiやGeのような半導体では、金属や金属間化合物ではとなる。
また、ホール係数はキャリアの符号と密度による。金属の場合、キャリアは電子であるが、半導体の場合にはキャリアが電子の場合と正孔の場合の両方が存在する。
そのため、キャリアが電子であるn型半導体ではである。一方、p型半導体などでキャリアが正孔である場合はとなる。