化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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炭素のβ崩壊と放射性炭素年代測定

炭素のβ崩壊と放射線炭素年代測定

14Cは放射性の不安定元素である。そして、14Cはβ線(電子線を放出して14N(が14N+ 電子)になる。この原子核の変化は1次反応として解析することができる。半減期は5730年である。

大気中の二酸化炭素の同位体14CO2は地球に存在する他の不安定な元素から常に生成される。そのため、14CO2の濃度はほぼ一定となっている。

一方で生きている植物は、常に大気中から二酸化炭素を取り込み、大気と同じ割合で14Cを含むグルコースを生成する。しかし植物が枯れると、植物の14Cの割合は、半減期に対応して徐々に低下していく。そこで植物の化石の14Cの割合を調べることで、植物の生きていた年代の測定が行うことができる。