一酸化炭素と二酸化炭素の結合の長さの比較
一酸化炭素(CO)の炭素と酸素の結合であるC-Oの長さは113 pmである。一方で、二酸化炭素(CO2)の二重結合C=Oの長さは116 pmである。
二酸化炭素の二重結合C=Oより、一酸化炭素の炭素酸素結合C-Oの長さのほうが短い理由を説明しましょう。
解答編
一般的に結合距離は下のような関係になっている。
単結合の結合距離 > 二重結合の結合距離 > 三重結合の結合距離
つまり、一酸化炭素の炭素酸素結合C-Oの長さが二酸化炭素の二重結合C=Oより長いということは、三重結合に似た状態になっていると考えられる。
そこで、一酸化炭素の炭素酸素結合C-Oの共鳴構造について考えると下のような共鳴構造が書ける。
この中で三重結合の寄与が大きいため、二酸化炭素の二重結合C=Oより、一酸化炭素の炭素酸素結合C-Oの長さのほうが短くなっている。