化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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「勉強と研究の違いを山登りに例えると」という話

この記事は、勉強と研究の違いを山登りに例えてみるという話です。特に、まだ研究活動に取り組んだ経験の無い人や、研究の経験が少ない人は、勉強と研究の違いのイメージが湧いていないのではないかと思います。そういった方の参考になれば幸いです。

まずは勉強を山登りに例えてみましょう。勉強は、学習する内容が決まっており、到達目標に向かって進んでいきます。このとき、学習する内容は学問の世界では、すでにわかっている内容になります。これは、山頂というゴールに向かって、道が整備されている登山道に例えることができると思います。到達目標までに学習する内容は、多くの人が経験し、どんどん理解しやすい解説などが増えていきます。

一方で、研究ですが、研究も"ある目標"に向かって進んでいくことに、変わりはありません。その目標は研究分野によって異なりますが、「人類の進歩に貢献する」や「日常生活をより便利にする」「真理を解き明かす」など様々でしょう。もっと具体的に「○○を合成する」や「○○の性能を向上させる」かもしれません。

研究はゴール(山頂)は決まっていますが、その道中ははっきり決まっていません。なぜなら研究は世界での最先端の課題について調べるからです。山頂を目指していたつもりでも、実は道が間違っていた、山を登っていたはずなのに、ゴールから遠ざかっていたということが起こりえます。こういった研究は道が整備されていない山を登っていくことに例えることができます。

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研究は道がないところを進んでいくので、大変ですが、道ができていない山に登るからこそ、研究は楽しいという人もいると思います。

勉強と研究の違いが少しでも伝わっていると幸いです。他の考えを持っている方はコメントに記入してくれると嬉しいです。