この記事はChemistry worldの記事を参考に執筆しております。ご興味のある方は、そちらの記事も御覧ください。
研究は終了までに長い時間がかかります。また、実験は期待通りの結果がでなかったり、失敗することも多いものです。また日本でも競争が激しくなっているため、研究者が目標のポジションに就くまでに、多くの苦労が必要となります。
この記事がそういった日々の研究や雑用に追われ、研究へのモチベーションが低下している人への5つの提案になります。
新しい研究領域を開拓してみる
最近は複合領域など、専門を別の分野や領域と組み合わせることで、オンリーワンの研究に取り組んでいる方が多くいます。今の専門分野だけで、モチベーションがいまいち出ていないという方は、新しい研究領域の開拓に挑戦してみてもいいのではないでしょうか?
一方で、新しい研究領域を開拓するということは、いうことは簡単ですが、実際には多くの準備や勉強が必要になります。
特に海外ではサバティカル(Sabbatical)といわれる大学教授などが取る長ければ1年などの長期休暇の制度があります。海外ではこのサバティカルの間に、新しい領域について理解を深めることで、研究領域を開拓している先生もいます。
日本では、長期休暇は難しいにしても、ゴールデンウイーク(GW)や、夏休みなどで調整をすると、短期的な休暇であれば、取得できる人も多いはずです。そういった機会を利用して、自分がなにをしたいのか、なにを望んでいるかを振り返ってみるのはいかがでしょうか。人によっては、新しい分野について勉強してみることもいいのではないでしょうか?
キャリアの変更を検討する
特に研究者の中には、新しいことに挑戦し、知的好奇心を満たすことが好きだという人も多いと思います。そういった人の中には、数年前の自分の興味や関心と現在の自分の興味や関心が変化している人もいると思います。
そういった人は、今の仕事の内容では、自分の興味や関心を満足できない人もいるのかもしれません。その場合には、キャリアの変更も選択肢に入るかもしれません。例えば大学などの機関で研究者としてキャリアを歩んできた人には、企業での研究職は新鮮さや、企業だから挑戦のできることもあるはずです。
まずは、自分の仕事の好きな部分と嫌な部分を俯瞰して見ることで、自分が今の仕事やキャリアに情熱があるかどうかを確かめてみるといいかもしれません。
研究の別の側面に注目する
研究自体にモチベーションを見いだせなくても、他の側面からモチベーションが得られるかもしれません。
大学などの教員であれば、研究を通して学生を指導して、一人前の研究者を育てることにも価値を見出したり、新鮮さを感じることができるかもしれません、
学生でも、後輩への指導などを通して、後輩の成長や成果に貢献することで、研究へのモチベーションを上げることができる人もいると思います。
研究を行うことは、それ自体が目的であるかもしれませんが、研究は手段でもあります。
研究を手段と捉え、活用することで、自分のモチベーションを保つことができるかもしれません。
Small Winを祝う
海外などでは、学会賞の受賞などをwinと言うことが多いです。スポーツのように勝ち負けではなくても、成果を上げることでもwinと呼んでいます。
研究とは期待通りにいかない失敗が多いことが当たり前の活動です。
だからこそ、実験で期待通りの結果が出たとき、学会発表をしたとき、論文を投稿したときなどは、積極的に祝って、自分へのご褒美をあげることも必要です。
できれば、一人だけでなく、研究室全体でも、小さなことでも祝う活動や、雰囲気を作れると周りのモチベーションも変化するかもしれません。
仲間を見つける
一人で作業を行うということは、自分のメンタルをコントロールする必要があって大変です。
さぎょいぷなんて言葉を聞いたことがある人も多いかもしれません。
例えば報告会のプレゼンテーションスライドの作成、論文の執筆や申請書の執筆などは乗り気になれない人も多いかもしれません。
そういった人は、仲間を見つけて、例えば週に一時間、このときはみんなでオンラインもしくはオフラインで集まって、資料を作る、論文を書く、論文を読むという時間を作ってみることもいいかもしれません。
場合によっては、同じ研究室でなくても、例えばtwitterではスペースなど身近に使っているSNSや専用のアプリもあります。
また、ずっと話し続けていると作業が捗らないかもしれませんが、その一方で分からない点も気軽に相談できるようになるかもしれません。
異常を感じた場合は専門の方へ相談を
モチベーションが出ないということは、たまにある話です。しかし、もしあなたが、以前と比べて憂鬱な気分が長期間続いていたりすると、それは別の病気が原因である可能性もあります。他にも家庭の問題が気になって研究に身が入らないという人もいるかもしれません。そういった場合は、積極的に専門の機関などへ相談してください。
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