化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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王水と逆王水について

王水とは

王水 (aqua regia) とは容積比で濃硝酸1と濃塩酸3の混合物の通称である。"いっしょうさんえん"などの語呂合わせで覚えている人も多いだろう。硝酸の塩酸の混合物の総称を王水といっている場合もある。他に希釈した王水のことを希王水ともいう。

希王水は試料を溶解させる際に加熱などが必要な場合に用いられることが多い。

また、王水はあまり安定でないため、使用時に調整する場合が多い。

 王水では、塩酸や硝酸のみなどの通常の酸で溶けない金や白金といった貴金属も溶解する。また金や白金などを溶解させることが、王水の名前の由来となっている。また、金属を溶解させたとき、金属イオンはその金属の最高原子価を示す。

また、王水は強酸化剤である。この王水の酸化作用は次に示す反応の平衡が右へ行くことによって生じる発生時の塩素と塩化ニトロシル(NOCl)の反応性によるものであると考えられている。

HNO3 + 3HCl → Cl2 + NOCl + 2H2O

逆王水とは

逆王水 (inverse aqua regia) とは、王水と酸の混合の容積比が逆であり、容積比で濃硝酸3対濃塩酸1の混酸である。

逆王水は黄鉄鉱中の硫黄を酸化溶解し、硫酸イオンにする場合などに用いられる。