化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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熱放射・キルヒホフの法則・ウィーンの変位則・シュテファンの法則

熱放射と3つの特徴

熱くなった物質が出す電磁波(光)は熱放射といわれる。この熱放射には3つの特徴がある。

1. 熱放射のスペクトルの形は温度のみで決まる。そのため、物質の種類によらない。これをキルヒホフの法則という。

2. 熱放射のスペクトルの最大値を与える波長\lambda_{max}と絶対温度Tの積\lambda_{max}Tの値は、ほぼ一定となる。

つまり\lambda_{max}T=一定

これはウィーンの変位則といわれる。

この関係式を用いることによって、右辺の定数を決めておくと、温度系を使わなくても、スペクトルを測定し、\lambda_{max}Tを求めることによって、温度を求めることができる。

3. 熱放射で放出されるエネルギーは、絶対温度の4乗に比例する。これをシュテファンの法則という。そのため、温度が低い物体の熱放射は無視できたとしても、少し温度が高くなると急激に熱放射のエネルギーが増加する。