共通イオン効果とは
ある難溶性の塩ABの飽和溶液にA+もしくはB-を可溶性の塩として加えると、ABがさらに沈殿してくる。
また、あるイオン種を含む溶液に、それと共通のイオンを放出する物質を加えると、相手イオンの濃度が減少する方向に平衡が移動する。これはルシャトリエの原理によって説明することができる。
このような難溶性塩の構成イオンを添加することにより、難溶性塩の溶解度が低下する現象を共通イオン効果という。
共通イオン効果は、沈殿生成物を得る沈殿法などにおいて、塩の沈殿をより完全にするなどの目的で利用されることがある。