水のみの場合の水素イオン濃度・pHを求める計算方法です。
水のみの水素イオン濃度・[H3O+]・[H+]
水の電離平衡は、次のように表されます。
H2O + H2O ⇄ H3O+ + OH-
よって平衡定数式は次のようになります。
しかし上の式を計算で使う場合は少ないです。なぜなら、1Lの水には1000/18 = 56 molのH2Oを含んでいます。そのうち、上の式の反応をする分子は10-7 mol程度です。
そこで、[H2O] ≒ 56 mol/L =一定 が常に成り立っているとして、[H2O]を定数として扱います。すると平衡定数式は次のようになります。
この水の電離に関する平衡定数を水のイオン積といってで表わします。wはwaterのwです。また水のイオン積は25℃では次の値となります。
水素イオン濃度[H+]からpHを求める式
水素イオン濃度[H+]の対数を取ることで、次の式のようにpHが求められます。
これで[H+]が分かれば、pHが求められます。
例えば[H+]が10-7 mol/Lの場合、次のようにpH7と求まります。
補足:logの性質
logには次の関係が成り立ちます。