化学クイズ
たまには息抜きに化学のクイズなどいかがですか?
原子量がもし変化したら、実際の数値はどのように変化するかを考えてみる。
ここでは12C = 12を12C = 24として考えてみよう。このとき、
- 12C の原子1個の質量 (g)
- 気体定数
- 純水のpH
このとき上記の値がどのように変化するかを考察する。
解説編
この問題では12C = 12を12C = 24として考えることになっています。これはつまり2倍の差です。これによってアボガドロ数は6×1023から2×6×1023にことになります。
これによって1mol の示す量が2倍になります。
わかりやすくまとめると、〇を単位とすると、〇/mol で表される量が2倍になります。
逆に、mol / 〇で表される量はとなります。
この判断基準をもとにクイズに向き合ってみましょう。
12C の原子1個の質量 (g)
単位は(g/個)であり、molが計算には含まれません。そこで、原子量が変わっても数値が変わらないが正解です。
気体定数
の式から考えると、の単位はPa L/K mol となります。そのため単位にmolが含まれます。molが分母にあることから、気体定数は2倍になると考えれます。
純水のpH
pHは定義よりpH =- log[H+]と表されます。[H+]の単位はmol/Lでありmolが含まれます。そのため、[H+]の単位は倍となります。
つまり、となり、log2だけpHが大きくなります。
補足
原子量を比較質量で定義すると。分子やイオンなどの質量も同じく比較質量で考えることができます。ただし、この比較質量には単位がないため、具体的な質量を考えるときにはg単位をつけて考えます。
このg量の中には、各粒子が非常に多くの個数含まれることになります。しかし、その個数はどの場合でも同じにになります。
これは粒子Aの質量をMA (g/個)、比較質量をXとして、これにgをつけた量X(g)中に含まれる粒子数をN個とすると、次の関係が成り立ちます。
このとき基準になる原子の基準値とその値の基準値を決定しておくと。NはAよらず値がが定まります。
そこで原子量の基準を変えたときに変わるのは単位にmolが含まれている量であることは導かれます。