化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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周期表の右上の原子(フッ素)ほど電気陰性度が大きい理由

周期表の右上の原子(フッ素)ほど電気陰性度が大きい理由とは

電気陰性度とは分子中のある原子が自分のほうに電子を引き付ける能力の尺度である。より細かくいと、原子中の原子核が結合電子対を引き付ける強さの尺度といえる。

この原子核と結合電子対は距離が近いほど強く引き合う。また、原子核の正電荷(陽子の数)が多いほど原子核と結合電子対は強く引き合う。

よって、同じ周期(周期表の横の列)では、右にいくほど原子核の正電荷(陽子の数)が多いため結合電子対を強く引き付ける。つまり電気陰性度が大きくなる。

同じ族(周期表の縦の列)では、上にいくほど原子核と最外殻にある結合電子対との距離が短くなる。そのため、周期表の上にいくほど結合電子対を強く引き付ける。つまり電気陰性度が大きくなる。

この2つの理由によって周期表の右上の原子ほど電気陰性度が大きくなる。