化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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超ウラン元素:自然界に存在しない元素

超ウラン元素

地球上に存在する元素のうち、自然界に存在する元素は、原子番号92のウラン(U)までであるといわれている。

この原子番号92のウランよりも原子番号の大きい元素を超ウラン元素という。原子番号92のウラン以降の元素は、日本で話題になった原子番号113番のニホニウムなど、現在知られている原子番号の最大の元素である原子番号118番のオガネソン(Og)までの元素が超ウラン元素ということになる。

また、この超ウラン元素は天然に存在しないため、人工的に作られた人工放射性元素である。さらに超ウラン元素は放射性元素であるため、不安定である。

一般的に超○○元素という場合は、その元素よりも原子番号の大きな元素群をさす。

超ウラン元素と同じように、原子番号104番以降の元素は超ローレンシウム元素や超アクチノイド元素ということもある。

超ウラン元素が自然界に存在しない理由

超ウラン元素が自然界に存在しない理由は、地球が誕生してから現在までの長い間で、不安定な超ウラン元素が放射性崩壊して、原子番号の小さく安定な元素に変わってしまったためである。

以上のような理由から、2020年時点では、天然に存在する最大の原子番号の元素は原子番号92のウランである。

また、人工的に作られた人工放射性元素も含めたなかで、最大の原子番号の元素は原子番号118番のオガネソンである。