完全燃焼から組成式を求めよう
C、H、Oから構成される物質10.0 mgを完全燃焼させた。このとき、26.4 mgのCO2と6.0 mgのH2Oが生じた。この物質の組成式を書きましょう。
原子量はH = 1.0、C = 12.0、N = 14.0、O = 16.0とする。
解答編
組成式CaHbOcNdは各元素の原子数の比を表すものです。未知の物質の組成式を求めるには、未知の物質をある一定量取ります。そして、その未知の物質の中に含まれる各元素の原子数をモル単位で求めて、その比をとります。
C原子とH原子の数は、完全燃焼させることで求めることができます。
未知の物質のCが1個につき、完全燃焼させた後のCO2が1個生じます。
未知の物質のHが2個につき、完全燃焼させた後のH2Oが1個生じます。
まず、Cから考えます。CO2は分子量44なので、CO2のモルは次のように0.6 mmolと求まります。
次にHを考えます。H2Oは分子量18なので、H2Oのモルは次のように1/3 mmolと求まります。
そのため、もとの物質のHのモルはH2Oのモルの2倍なので、次のように2/3 mmolと求まります。
最後にOを考えます。Oの質量をとして、全体の質量からCの質量とHの質量を差し引いて、Oのモルを次のように計算します。
よって、各元素のモル比は次のようになります。
よって組成式はC9H10O2となります。