化学徒の備忘録

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メッセンジャーRNA(mRNA)とmRNAの構造

メッセンジャーRNA (mRNA)・伝令RNAとは

RNAとはリボースを糖成分とする核酸である。このRNAの機能によってメッセンジャーRNAや運搬RNA、リボゾームRNAなどの分類がされている。

メッセンジャーRNAとは、RNAポリメラーゼによってDNAから転写されたRNAである。メッセンジャーRNAは伝令RNAともいわれ、mRNAと略されることも多い。

mRNAは鋳型となるDNAとは相補的な塩基配列をもっている。つまりDNA中の塩基のアデニン、チミン、グアニン、シトシンに対して、mRNAはそれぞれウラシル、アデニン、シトシン、グアニンをもっている。

mRNAの合成は、RNAポリメラーゼがDNAのプロモーター領域に結合し、転写を開始する段階で調節が行われる。

このmRNAは転移RNAを介してリボソーム (リボゾーム) で翻訳され、それぞれの塩基配列に対応するアミノ酸配列のタンパク質を合成する。

つまり、mRNAは、DNAから生合成され、タンパク質の合成の設計図に相当する。

mRNAの寿命は非常に短く数分程度であり、他のRNAと比較しても細胞内での寿命は短い。

mRNAの構造

mRNAは鋳型となったDNAの塩基配列と相補的な塩基配列をしている。mRNAの塩基配列の中で、タンパク質のアミノ酸配列を決定する部分をコード領域という。このコード領域の3'側、5'側それぞれに直接アミノ酸配列決定には関与しない非コード領域が存在する。

mRNAは基本的に一本鎖である。しかし部分的には分子内で二本鎖になっているものもある。

また真核生物の場合には遺伝子中にイントロンといわれる介在配列がある場合があり、これは転写後に取り除かれる。この取り除かれることをスプライシングという。

真核細胞のmRNAの5'末端には5'-5'三リン酸を介して、7-メチルグアノシン (m7G) が結合している。この修飾をキャッピングといい、この部分をキャップ構造という。

3'末端側にはポリアデノシン配列が結合され、この修飾をポリA添加という。