化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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逆格子・逆格子の基本ベクトルの定義と関係

逆格子

結晶の実空間の空間格子と正規直交の関係にある別の格子を逆格子という。

逆格子ベクトルは結晶の格子面に垂直な方向をもち、その面間隔の逆数の大きさをもつベクトルである。

実空間の基本ベクトルをa_1a_2a_3とするとき、逆格子の基本ベクトルb_1b_2b_3との間には次のような関係がある。

 \displaystyle b_1 = K \frac{a_2 \times a_3}{V} , b_2 = K \frac{a_3 \times a_1}{V} ,b_3 = K \frac{a_1 \times a_2}{V}

上の式のVは体積であり、V = a_1・a_2 \times a_3である。

Kは定数であり、1、波長\lambda2 \piのいずれかである場合が多い。

この上の関係は、逆格子の基本ベクトルの定義ということができる。

また、実空間の基本ベクトルと逆格子の基本ベクトルの間には次の関係がある。

a_1・b_1 = a_2・b_2 =  a_3・b_3 = K

a_1・b_2 = a_1・b_3 = a_2・b_1 = a_2・b_3 = a_3・b_1= a_3・b_2 = 0

この関係は次に示すクロネッカーのデルタ\delta_{ij}を用いることでまとめることができる。

\[ \delta_{ij} = 
\begin{cases}
1 (i=j) \\
0 (i \neq j)
\end{cases}
\]

クロネッカーのデルタ\delta_{ij}を用いると次のようにまとめられる。

 a_i・b_j =K \delta_{ij}   (i, j = 1, 2, 3)

Kは定数であり、1、波長\lambda2 \piのいずれかである場合が多い。