低速電子回折法とは
低速電子回折法はLEED (Low-Energy Electron Diffraction)ともいわれる。
この手法ではまず、10~200 eV程度の低速の電子線を試料に照射する。このとき、表面原子によって後方散乱を起こした電子を蛍光板に叩きつけることで、発光をカメラで撮影する。
得られた回折像は、表面原子の周期構造を表す回折スポットをもっていることになる。この回折像を回折理論に基づいて、解析すると金属表面や半導体再構成表面の周期構造を推測することができる。
特徴として、電子の侵入深さは3~10Å程度であり、表面感度が非常に高い。一方で、超高真空が必要となる。