クリティカルリーディングを知っていますか?
まず、クリティカルリーディングというものを紹介します。
クリティカルとは「批判的」と訳されます。日本語で批判的というと重箱の隅をつつくような質問や難癖を思い浮かべてしまうかもしれませんが、語源をたどるとクリティカルは既存の価値にとらわれないという意味があります。
つまりクリティカルリーディングは当たり前だと思っている考えを頭の片隅において、本や論文を批評するということです。そのため、趣味で行う読書の読み方は異なった読み方になるはずです。
大学生であれば、レポートや試験、卒業論文、ゼミの抄読会などでクリティカルリーディングのスキルが必要になります。
クリティカルリーディングをするうえで気をつけておかないといけない点があります。
・テキストの全体像を把握すること
・テキストを正確に理解すること
・問いをたてて検証する
テキストの全体像を把握すること
テキストの全体像もっともよく表しているものはタイトルです。論文であれば、要約、アブストラクトがついています。これに目を通すことで、テキストの全体像を把握しましょう。
テキストを正確に理解すること
テキストをするする読んでいると、重要なことや、筆者がアピールしたいことがわからなくなることや間違って解釈することがあります。
そこで、まずテキスト中のキーワードやキーセンテンスがないかを探しながら読んでみましょう。
キーワードが見つかったら、読んだ文章の要約を書いてみると、正確に理解できているか判断する材料になります。
問いをたてて検証する
問いは大きくわかると単語の意味を疑うものと論理の構造を疑うものの二つにわけることができます。
単語の意味を疑う
自分の専門分野であれば、文章中の単語の意味は正確にとらえれていると思います。
しかしながら、違う分野の論文を読んだときには、登場した用語が自分の思い浮かべているものと同じかどうかは確かめる作業を行わないとわかりません。
論理の構造を疑う
テキストには接続詩が登場します。これによって前後の文章のつながりを示します。そこでテキストのつながりに目をつけて論理を考えると、論理展開に抜け穴がある強引な論理展開になっているということを発見することができます。
また論理の途中には飛躍はないが、論理の前提が強引なケーズもあります。
例えば化学系の論文なら、なぜこの試薬を使うように選んだのか?なぜこの反応を行ったのか?なぜこの反応は失敗したのか?などを問いを立てていき、テキストの論理が納得のいくものか検証していくと、理解が深まるでしょう。
まとめ
このようにクリティカルリーディングはただ文章を読むのではなく、問いを立てながら読むことで、文章をより深く理解する方法です。