濃度の表記方法
化学反応を取り扱ううえで、濃度は非常に重要な要素となります。この濃度の表記方法は
1. 分率
2. モル濃度
3. 質量モル濃度
の3つの大きく分けられます。
分率
分率は全体中の目的物質の割合を表す量です。溶液の場合には、溶質+溶媒中の溶質の割合を意味することになります。分率には、質量分率、。体積分率、モル分率があります。
それぞれ、下のように定義されます。
この式でm1は目的物質の質量(溶質の質量)、v1は目的物質の体積、n1は目的物質のモル数を表しています。この式でm2は主成分の質量(溶媒の質量)、v2は主要物質の体積、n2主要物質のモル数を表しています。
この分率をわかりやすく表記する手法として百分率(100%)などが用いられます。
分析化学では液体や固体飼料では質量分率が用いられてる場合が、多く、気体の場合には体積分率やモル分率が用いられることが多い。
モル濃度
溶液の単位体積中の溶質の物質量で表記する濃度はモル濃度と呼ばれます。単位体積はLやdm3などの単位で表されます。またM(モーラー)と表記することもあります。
NaClの濃度を表すときには[NaCl]のように[]でくくり、[NaCl]=4Mと表記されることがあります。
質量モル濃度
溶媒1 kg中に溶けている溶質に対するモルで表す濃度が質量モル濃度 (mol /Kg)です。
しかしながら、この値は分析化学で用いられる例は非常に少なくなっています。
利点として、モル濃度で温度が変化すると溶液の密度が変化するため、モル濃度は変化しますが、質量モル濃度は温度によって変化しないという特徴があります。