化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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質量数とは

質量数とは

質量数 (mass number) とは一つの原子核を構成する陽子の数Zと中性子の数Nの和(総数)のことです。また質量数に含まれる陽子と中性子を合わせて核子といいます。

一般的には、質量数をAで表すことが多く、関係を式で書くとA=Z+Nとなります。

原子は陽子と中性子と電子によって構成されていますが、電子の質量は陽子や中性子よりも非常に小さい(約1840分の1)ため、質量数は原子の質量の目安になります。

質量数を指定すると、原子や原子核の種類が指定されることになります。

質量数を原子記号と一緒に書く場合には原子記号の左上に書くことになっています。例えば質量数12の炭素原子の場合、12Cと書きます。

原子番号(陽子の数)が同じだが、質量数が異なる原子の間では、中性子の数が異なることになり、こういった関係にある原子を同位体と呼びます。

また、分子の場合には、分子を構成する各原子の質量数の和を、その分子の質量数とします。