化学徒の備忘録

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酸化数・酸化数の規則・表記方法

酸化数

酸化数とは、物質中のそれぞれの原子に対する酸化の状態を表す数値である。

酸化数が負の値の場合、中性の原子よりも電子を得ている状態となる。また、酸化数が正の値の場合、中性の原子よりも電子を失っている状態となる。

また、酸化数が増加した原子は酸化されたといえる。酸化数が減少した原子は還元されたといえる。そのため、酸化還元反応を扱う場合、便利な数となる。

酸化数の規則

酸化数を決定するために、4つの規則がある。

1:原子、単体の原子の酸化数は0とする。

単体は基準となる状態であるため、酸化数は0となる。

例:H原子のHの酸化数は0

H2のHの酸化数は0

2:イオンはそのイオン価がイオンの酸化数となる。

単原子イオンでは、そのイオン価が酸化数となる。多原子イオンは、そのイオン価がイオンの構成原子の酸化数の合計となる。

例:H+のHの酸化数は+1

Fe2+のFeの酸化数は+2

3:化合物中のHの酸化数は+1、Oの酸化数は-2とする。(また、フッ素を含む化合物ではフッ素の酸化数は-1とする。)

ただしこの規則には例外があり、LiHやCaH2などの金属水素化物のHの酸化数は-1、OF2でのOの酸化数は+2、H2O2などの過酸化物のOの酸化数は-1、二酸化物イオンO2-、三酸化物イオンO3-ではまとめて酸素の酸化数は-1として分数にはしない。

4:電気的に中性な化合物では、化合物を構成する全原子の酸化数の和は0である。

この規則と3の規則を組み合わせることで、様々な化合物の原子の酸化数を求めることができる。

例:H2SO4のSの酸化数は+6(Hの酸化数を+1、Oの酸化数を-2、酸化数の和が0で方程式をたてることができる。)

酸化数の表記方法

酸化数を化合物名のなかで表す場合、中心原子の酸化数のみを元素名のあとに(  )に入れて、ローマ数字で表す。負の整数は-をつけ、正の整数では+をつけない。またゼロはアラビア数字の0を用いるとされている。

例:硫酸鉄(III)

また、化学式中で酸化数を表す場合は、右肩つきで表す。