化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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アンダーソン局在とアンダーソン転移

アンダーソン局在

結晶内のような周期的なポテンシャル中を運動する電子は結晶全体に広がって運動し、電子の波動関数は全空間に広がったブロッホ波になる。

しかし、不純物などによって結晶の周期性が乱れ、ポテンシャルの不規則性が高くなると、散乱された電子波が互いに干渉することで電子が空間的に局在する。

この電子が局在する現象がアンダーソン局在といわれる。

アンダーソン転移

不純物などによって結晶の周期性の乱れが徐々に大きくなっていく場合、乱れがある大きさになると伝導率が0になる金属から絶縁体への転移が起こると考えられる。この転移をアンダーソン転移という。