化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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結晶の配位数と充填率

最近接原子と配位数

結晶を考える。このとき結晶中の、ある原子の中心から別の原子の中心までの距離を最近接原子間距離という。

例えば、単純立方構造では最近接原子間距離は格子定数となる。

また、結晶では、ある原子を中心として最近接原子間距離に位置する原子の数を配位数という。

イオン結晶では、一方のイオンが反対電荷のイオンに接触して取り囲まれている。このとき配位数は陽イオンと陰イオンの半径比で決定される。

例えば、塩化ナトリウム結晶では、ナトリウムイオンを中心とすると、その周囲に6個の塩化物イオンがある。そのため結晶学的には、塩化ナトリウム (NaCl) 中のNaの配位数は6、Clの配位数は6である。

充填率

結晶では、結晶格子の格子点に剛体球をおいたときに格子の体積のうち球で占められる割合を充填率という。

つまり充填率は、結晶の体積のうち、原子がどのくらいの割合を占めているかを表す値である。

充填率を求める場合は、原子を剛体球と仮定し、球同士が重ならないように充填した状態で考える。