触媒の性能を評価する際に活性、選択性、寿命の三点が重要視される場合が多い。
この触媒の活性を評価する基準として反応速度、触媒回転頻度 (触媒回転効率、ターンオーバー頻度、turnover frequency、TOF) 、触媒回転数 (ターンオーバー数、turnover number、TON) などがある。
触媒回転頻度 (TOF) とは
触媒回転頻度 (TOF) とは、一つの触媒サイト (活性点) にて単位時間あたりに基質を生成物に変換できる分子数の最大値である。
均一系触媒反応では触媒の濃度から触媒回転頻度を求めることができる。一方で固体触媒などの不均一系触媒反応では、触媒回転頻度を求めるためには、活性点の数や表面露出金属原子の数を水素や酸素、COなどの選択吸着によって決定するなどの必要がある。
触媒回転数 (TON) とは
触媒回転数 (TON) とは、触媒が不活性化する前に、触媒1 molもしくは触媒サイト1 molあたりで基質から生成物に変換できる物質のモル数もしくは分子数である。
ただし、触媒の使用した量あたりの基質から生成物に変換できる物質の量をターンオーバー数という場合もある。
不活性化しない理想的な触媒の場合、触媒回転数は無限となる。
また、触媒回転数は触媒の寿命の指標として用いられることもある。