化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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シャルルの法則 (アモントンの法則・ゲイリュサックの法則)の解説

シャルルの法則

圧力pが一定のとき、体積Vと温度Tは比例する。

\frac{V}{T} = (一定)

他に、次のような式で表される場合もある。

0℃での気体の体積をV_0t℃での気体の体積をV_tとすると次の関係が成り立つ。

V_t = V_0 (1+\alpha t)

\alphaは、すべての気体について一定である。現在はこの\alphaの値は\frac{1}{273.150}となっている。

この法則は温度があまり低くなく、圧力があまり高くない実在気体については近似的に成り立つ。厳密には理想気体にのみ成り立つ。

シャルルの法則の歴史的経緯

シャルルの法則は1787年にフランスのシャルルによって発見された。しかしシャルルの報告の前である1703年にフランスのアモントンによって発見されていたため、アモントンの法則ともいわれる。

その後、気体の膨張率は温度に正比例し、その膨張係数(\frac{1}{273})は気体の種類に関係なく一定であるという法則に一般化された。これは精密な実験を行い、1802年にゲイ=リュサックによって一般化されたため、ゲイリュサックの法則 (ゲーリュサックの法則) ともいわれる。