化学反応式と化学量論式
化学反応を取り扱う場合には化学反応式を考える場合が多い。化学反応式は、反応に関わる成分の間での量的相互関係を表す。そのため、化学工学などでは化学反応式を化学量論式や量論式ともいう。
次のような化学反応式を考える。
この反応式では mol の成分Aと molの成分Bが反応し、 molの成分Cが生成することを表す。
限定反応成分について
実際の反応では、各成分が量論係数の比率で供給されるのではなく、いずれかの原料成分が過剰に供給されることがある。このとき、過剰でない反応原料を限定反応成分 (Limiting reactant) という。また、限定反応成分も全てが反応せずに、その一部は未反応のままである場合もある。
上の化学反応式のうち限定反応成分をAとして、両辺をで割ると次の式のようになる。
反応率について
反応の進行状態を表すために、限定反応成分Aに対する反応率を考える。反応率は限定反応成分Aの供給量に対してAがどれだけ反応したかを表す値である。
成分Aの供給量を mol/s 、反応器から排出されるAの量を mol/s とすると反応率は次のように表される。
同様に成分B、成分Cについても考えることができる。これをまとめると下の表のようになる。
成分 |
供給量 (mol/s) |
反応器での変化量(mol/s) |
排出量 (mol/s) |
A |
|||
B |
|||
C |