化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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コンクリートの特徴、組成、セメント、鉄筋コンクリートについて

コンクリートとは

コンクリートは無機質または有機質の結合材によって骨材を結合一体化した硬化体、もしくは硬化する前の混合物である。

コンクリートは強度、価格、施工の容易さなどから最も優れている建築資材の一つである。建築物、道路、ダム、高架橋、トンネル、港湾設備など幅広い用途に用いられている。

コンクリートは以下の特徴がある。

・重い(比重約2.3)

・安い

・耐火性(不燃性)がある

・耐久性がある(腐らない)

・圧縮力に強く、引張力に弱い

・型枠に流し込むことで、自由な形状にできる

・固化の速度は遅く、約一週間で設計強度の半分、約4週間で8割、4ヶ月で設計強度に到達する。

 コンクリートの組成とセメントについて

コンクリートの組成はセメント、水、細骨材(砂)、粗骨材(砂利)である。

一般にセメントといわれる無機質のセメントはポルトランドセメントである。ポルトランドセメントとは、石灰石(炭酸カルシウム)、粘土(酸化ケイ素と酸化アルミニウム)、鉄滓(てつさい、製鉄時の残りかすである酸化鉄)などを原料とし、1450℃程度で焼成、急冷後、石膏(硫酸カルシウム)を添加し、微粉砕して製造される水硬性をもつ粉体材料である。

セメントと水の混合物のことをセメントペースト、セメントと水、細骨材(砂)を混ぜ合わせ砂利を使わないものをモルタルという。

モルタルは建物の壁や床を塗ったり、れんがや石材の積み上げ、ブロックやタイルの目地などに使われる。

セメント粒子は水によって互いに粘着して流動性を失う。そのため固形体となって凝集する。これは次に示すような水和反応が起こっているためである。またこの際の酸化カルシウムCaOは、石灰石の炭酸カルシウムの焼成によって生成したものである。

CaO・SiO2 + H2O → CaO・SiO2・H2O

CaO + H2O → Ca(OH)2

 実際に使用する場合、予め材料を混合したものを搬入することが多く、それはレミコン(Ready Mixed Concrete)や生コンなどと言われる。

加える水の量は強度に大きく影響する。水の割合が多い場合は流動しやすいために作業性は向上する。一方でセメントと反応しない水が残存し、それが気泡となるため強度が低下する。

鉄筋コンクリートについて

コンクリートの引張強度を補強するために鉄筋を配したコンクリートである。鉄筋は引き抜けないように、節のある異形鉄筋が用いられる。

コンクリートはアルカリ性であるため、鉄筋の錆発生を防ぐ作用がある。しかし骨材に塩分が残存している場合は錆を促進するため充分な洗浄や脱塩が必要となる。

熱に弱い鉄筋を耐火性のコンクリートで覆うことで、火災に強くなるという利点がある。

鉄筋とコンクリートは熱膨張率がほぼ同じであるため、両者の一体性は非常によい。

空気中の二酸化炭素によって、コンクリートの中性化が表面から内部へと徐々に進行するという問題がある。