化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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グラッシーカーボンの特徴・製造方法・電極の解説

グラッシーカーボンとは?

グラッシーカーボンは、他にガラス質炭素、ガラス状炭素ともいうことがある素材です。一般的なカーボン材料は、粒子を固めた材料であることが多く、触れるとその粒子が付着してしまうこともありました。それに対して、グラッシーカーボンは、ガラス状であるため、そのような粒子の付着や粒子による汚染がないため、幅広く使われるようになっています。るつぼや皿など様々な形に加工されて使用されています。他には半導体などを製造する部品や電極としても応用されています。

グラッシーカーボンの特徴

グラッシーカーボンの特徴として

・気体や液体に対して不透過である

・電気抵抗が低い

・高耐薬性がある

・電位窓が広い

などがあります。

そのため電気化学実験の電極材料や燃料電池のセパレーターとしても用いられています。

グラッシーカーボンの製造方法

グラッシーカーボンは、まず原料の樹脂を成形し、硬化させます。その後1000℃以上の高温で炭素化され、さらに2000℃程度で黒鉛化されます。その後、製品などの目的の形状に加工されることもあります。

グラッシーカーボン電極について

グラッシーカーボン電極は炭素電極の一種です。このグラッシーカーボン電極のことをガラス状炭素電極ともいいます。グラッシーカーボン電極はフルフリルアルコールやその誘導体、フェノール樹脂などを多重塗布した後、遠心力法などで成形し、焼成して作られます。