化学徒の備忘録

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13族元素の特徴とその製法について

13族元素について

13族元素はホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)が当てはまる。

ホウ素は非金属元素であると考えられる場合もあるが、若干の金属的性質ももつため、半金属(メタロイド)に分類されることもある。他の13族元素であるアルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウムの単体は金属である。

13族元素では+3が安定な酸化数となる。しかし最も重いタリウムは+1の酸化数のほうが安定である。そのため+3の酸化数をもつタリウムの化合物は酸化力をもつ。これは不活性電子対効果によるものである。

 ホウ素 B

黒色金属光沢をもつ半金属である。天然には、ホウ砂として存在する。ホウ素は他の13族元素と比較して、第一、第二、第三イオン化エネルギーが非常に大きい。

ホウ素の製法

ホウ酸塩を再結晶しマグネシウムかアルミニウムと強熱、もしくは電解することによってホウ素を得る方法がある。他には、塩化ホウ素、臭化ホウ素、ヨウ化ホウ素に変換した後、高温、水素条件下でフィラメント上に通す方法がある。これらの方法によって99.999%までの純度の高いホウ素が得られる。

アルミニウム Al

軟らかい金属であり、銀白色をしている。

アルミニウムの製法

ボーキサイトを酸化アルミニウムとして、電解する。これにより99.9%程度の純度のアルミニウムが得られる。アルミニウムの溶融塩電解の方法をホール・エルー法という。

アルミニウムの精製法

アルミニウムを精製するには三層電解法を用いる。アルミニウムに銅を加え、溶融状態にしたものを陽極、フッ化バリウムを加えた状態のものを中間層、高純度のアルミニウムを陰極として三重電解を行う方法である。これにより純度が99.999%以上のものが得られる。

ガリウム Ga

非常に軟らかい金属でありその色は帯青白色である。また、半導体化合物を作ることで知られている。

ガリウムの製法

アルミニウム精錬での廃液などに含まれているガリウム化合物を濃縮し、得られ
たガリウム酸ナトリウム水溶液を電解還元することで液体ガリウムとして得る。

ガリウムの精製法

真空加熱、帯融解によって 99.999~99.9999%の純度のガリウムを得ることができる。

インジウム In

金属でありその色は銀白色である。また、化合物半導体を作ることで知られている。

インジウムの製法

亜鉛の精錬の際の残留物を抽出し、得られたリン酸塩を溶媒抽出やイオン交換樹脂などによって精製し、この溶液にアルミニウムを加えて海綿インジウムを析出させる方法がある。

インジウムの精製法

純度の低いインジウムを電解精製、加熱、帯融解を行うことによって、99.9999%以上の純度のインジウムが得られる。

タリウム Tl

軟らかい金属であり、その色は銀白色である。タリウム毒性が強い物質である。

タリウムの製法

原料化合物を塩化タリウムへと変換し、これを酸性溶液から亜鉛を用いて還元すると金属タリウムを得ることができる。

タリウムの精製法

純度の低いタリウムを水酸化ナトリウムで溶融処理することにより、99.995%の純度のタリウムを得ることができる。