化学徒の備忘録(かがろく)|化学系ブログ

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化学の基本法則、質量保存、定比例、倍数比例、気体反応のまとめ【高校化学】

化学についての基本法則を整理しました。

質量保存の法則(law of conservation of mass)

化学反応の前後で、物質の質量の総和は変化しない。というものです。

1774年にラボアジエが提唱しました。アントワーヌ=ローラン・ラボアジエは化学革命の父として知られる人物です。

例:炭素12 gと酸素32 gが化合すると二酸化炭素44 gが生じる。

定比例の法則(law of definite proportion)

化合物では、成分元素の質量比が一定である。というものです。

1799年にプルーストが提唱しました。例えば、実験室で合成した化合物と、天然の化合物では同じ化合物なら成分元素の比は同じということですね。次の倍数比例の法則との違いは化合物1種類で考えるという点です。

例:一酸化炭素中の炭素と酸素の質量比は常に3:8である。

倍数比例の法則(law of multiple proportion)

元素A、Bからなる化合物が2種類以上あるとき、Aの一定質量と化合しているBの質量を化合物で比較すると、簡単な整数比になる。というものです。

1803年にドルトンが提唱しました。前の定比例の法則との違いは化合物2種類以上で考えるという点です。

例:一酸化炭素と二酸化炭素では、一定の炭素と化合している酸素の質量比は1:2である。

気体反応の法則(law of gaseous reaction)

気体反応では、同温、同圧において反応する気体の体積比は簡単な整数比になる。というものです。

1808年にゲーリュサックが提唱しました。

例:温度・圧力が一定の状態では、1Lの窒素と3Lの水素とが反応すると、2Lのアンモニアが生じる。

アボガドロの法則(Avogadro's law)

同温、同圧、同体積の気体は、気体の種類に関係なく同数個の分子を含む。というものである。

1811年にアボガドロが提唱しました。

例:標準状態の酸素22.4 L中に含まれる酸素分子の数は6.0×1023個である。